境内案内
境内案内図
本堂
開山当初は、東方200米の丘上に創建されました。 現在地への移建の時期は紗赤ではありませんが、寺伝によると文化年間と推定されます。 再建された本堂は、萱ぶき屋根で、大正9年瓦に改められましたが、大正12年関東大地震で、全てが壊滅しました。 ときの世龍跳大和尚は、本堂の復興に力を注がれ昭和2年2月大御堂を再建し、現在に及んでいます。 本堂の内陣に、釈迦牟尼仏をご本尊とし十一面観世音菩薩を守本尊として安置しています。内外陣は壮麗を極めた仏殿です。
庫裡・檀徒会館等
本堂建立後、50余年を経て、22世重忠大和尚は、庫裡並びに書院の再興と、檀徒会館を建設、境内周辺も改修し昭和53年2月完成しました。 書院と会館から望む池苑は、丘陵からの湧水が渓流となって、池に引き込まれ、夏なお冷たい飛沫をあげて滝となり、誠に荘厳優美な眺めです。 心字形の池は、見ている人の心を洗われるようだと言われたことから、誰いうとなく「洗心池」と呼ばれています。
この池の中の浮石に、いつの頃からか弁財天が祀られていました。 この弁天さんの目玉石を拝むと眉目秀麗の相思相愛の人に巡り合い、また、秀目美眼の子宝に恵まれると昔から伝承されてきました。
石仏群(市文化財指定)
境内には格調高い諸塔・石仏・石造物群が多く存在し、歴史や文化遺産が秘められ、この地方の民間信仰の面影を今に伝えています。
モッコク(市天然記念物指定)
モッコクは、本州西部や九州の海岸地方に生息する温暖性の樹木です。 この木は、庫裡の東側の寺林の中腹に生育し、西湘地方としては巨木です。
水子地蔵菩薩立像
地蔵菩薩は、日本人にとって、最も親しみやすい仏様です。“村のはずれのお地蔵さんは、いつもにこにこみてござる”童謡にも歌われているように、 無心に遊ぶ子どもを見守る地蔵さんです。 境内の墓苑中腹の空間に、幼児を抱きかかえ、法衣の掌裾にすがりつく同時を救済してくださるという、慈悲深い水子地蔵さんが顕界しています。 この石仏像は、檀徒の信仰心のあつい婦人が、幼児のすこやかな育成の願いと、幼くして逝った稚児の霊が、 浄土に導かれることを水子地蔵に託されて昭和62年2月この地に寄進されました。
楊柳観世音菩薩立像
観音様は、人々の幸を願い、山内の丘に優美なお姿でお立ちになっております。 ここからの眺望は四季の移ろいを告げる景観が、浮世の辛苦を一刻忘れさせてくれる浄土の丘です。 平成の世に、本堂内陣から一幅の楊柳観世音菩薩画像が出現しました。 いつの時代か、当山の開基さまにまつわる一族が、先祖供養の折寄進されたと伝わっています。 かような慈悲深いお姿を石仏像に表現し、現世で苦しみ、悩む人、来世への極楽往生を願う人々の悲願を救済してくださる観世音菩薩像塔のもとで、 やすらかに眠れる浄土としての念願を、当山23世道範和尚が平成12年11月建立しました。